介護者のための腰痛予防
場所:あいの実ラズベリー・あいの実事務所
講師:放課後デイ あいの実ラズベリー 理学療法士 片倉明日香
定期的に行っている腰痛予防の勉強会です。今回はあいの実ラズベリーの理学療法士に講師になってもらい、腰痛になるメカニズム、腰痛を予防する体の動きについて学びました。
参加者の声
- 介護では前かがみや中腰などで持ち上げたり支えたりすることが多いので、介護者の腰、腕、肩などに大きな負担がかかる。重心を前後左右に移動させることが大事。支店を近くに置き、自分の後ろに重心を置くと思いものも持ちやすい。支持基底面内で動くと作業が楽になる。自分が動く余裕を持たせるだけでも腰痛は予防できるということが分かった。長年のくせや筋肉の質、骨格にも腰痛の原因はあって、骨盤と顔のバランスやねじれの原因を知ることも腰痛予防につながるということが分かった。
- 筋肉は急に伸ばすと痛めるので、ゆっくり伸ばすように動くと良い。急いで行おうとすると体勢が悪い中力を入れてしまって、腰痛を起こすことを学んだので、特に力を入れる必要があるときにはしっかりとしたポジションをとってから行うようにしたい。少し腰が痛いときには、ストレッチをして蓄積しないようにしたい。
- 利用者の方の身体のことも考えるが、自分の身体のことも考えて、無理のないように介助したいと思う。急がずにゆっくり行うことをこれから意識したい。
- 作業の中での中腰が一番危険なこと、痛いと思ったその時にストレッチしたりすることが、その後の腰痛予防になるということが分かりました。重心の使い方が重要で、体幹が安定していることが大切なんだと思いました。
- 体の前後左右の筋肉のバランスは大切であり、①頭の形、くせ②筋肉の質③緊張しやすい、などの理由で崩れるので、均等になるように注意する。
- 支持基底面を広げるために足を大きく開いたり、急いで利用者さんを移動しないようにしたりしたいと思いました。自分や利用者さんの重心移動も意識しながらサービスしたいと思います。
- 筋肉が過剰収縮の状態が続くと、腰痛になりやすいことが分かりました。ストレッチ体操では、筋肉をゆっくりと長時間伸ばすと良いことがわかりました。移乗介助では、重心を大きく動かすようにすれば利用者を立たせずにスムーズに移乗できることが理解できました。
日頃からストレッチ体操を行い、腰痛予防していきたいと思います。移乗介助の際、重心を動かして行うことで、自分も利用者さんも負担にならないようにしたいと思います。 - 予防のためには支持基底面を広げて足の位置と手を伸ばす姿勢もその中で行なうと負担が軽減できるということなので、動作前や最中の介助者の位置や姿勢が大切であることがわかりました。放課後デイでの車椅子からの移乗、マットレスやベッドからの移動において、また入浴時の介助において利用者の状態に合わせて、自分の作業動作に役立てていきたいと思います。
- 介助時、利用者のことばかり考えて急いでしまうと、無理な姿勢をとり、腰痛の原因になってしまう。介助される側も1,2,3でいきなり動かされると怖い、という利用者サイドの思いを知れて、さらに注意しなければと思った。普段は床から、バギーからの抱き上げ全介助をよく行っていたが、利用者にとっても自分にとっても安楽な方法改善点を考えることができて良かった。
- 介護機器について、リフト等、介護者の腰痛軽減のための危機は利用者さん本人にとっては、物扱いの不快感がある。それを念頭に置き、機器使用の際は利用者さんの目を見ながら声掛け等で気持ちを和らげる必要があることが分かった。椅子から立ち上がる時の重心は踵からつま先に移動させるが、介護者はその逆で、踵への重心移動がいいことも分かった。毎回の介助の中で、自分の重心のことを考えることがなかったので、自分が意識することで、自身の腰痛防止だけでなく利用者さんの楽な動作にもつながることを学んだ。
- 筋肉は、酸素を取り入れることにより、良い状態になるということは新発見でした。それで、日頃の生活の中でも有酸素運動(ウォーキングやジョギング)によって介護者としてふさわしい筋力作りをしておくことも大切だと思いました。またこれからは、ゆっくり自分の重心を整えてから利用者を動かしたいと思います。放デイの入浴の際、利用者が服を着ていないということから寒さや恥ずかしさの事を配慮するあまり、焦って移乗しているところがあると思うので、お互いのために急がず行っていきたいと思いました。