平成23年-2011

平成23年4月27日 定例勉強会リポート

平成23年4月27日 定例勉強会リポート

排痰を促す体位ドレナージ

場所:あいの実事務所

講師:泉かむり訪問看護ステーション 滝坂夏江看護係長様

震災後最初の勉強会となりました。あいの実のご利用者様には重度の方が多く、たん吸引を必要とされる方もたくさんおられます。快適な呼吸をしていただきたいと思う反面、たん吸引を行う際には慎重・丁寧な作業が求められ緊張も伴います。今回は効果的な排痰の方法を教えていただきました。肺の構造など、体の中で何が起きているのかを知り、知識を深めました。また、震災後ということもあり、利用者様宅における電源確保や機器の利用についての講義もありました。

参加者の声

  • 呼吸器の構造から分かりやすく教えて頂いて、肺の位置が鎖骨の上から始まっていることや 上葉が背中側にほとんどある事がよく分かりました。痰の貯留しやすい部位も教えて頂き、実際的な排痰を促す手法も分かりました。(45℃の角度が一番自然に気管に集まることや、筋肉をほぐす背中のローリング、スクイ―ジング、それに代わる手のひらで出来るバイブレーション等色々と教えて頂きました。)
  • モデルをして分かりましたが、明らかに「呼吸のリズムを測るよ」と言われると、全然うまく呼吸が出来ませんでした。言われると緊張してしまったので、利用者の方もきっとそうなのだと思いました。その事から、何か別の事をやっているスキにさり気なく出来るようになりたいと思いました。一人一人、痰が貯まりやすい所も違うのでよく観察したいと思いました。現場のニーズは幅広いので対応出来るようにしたいです。
肺の構造を知る
  • ヘルパーノートのご利用者様の観察の欄の書き方を少し変える必要がある事に気付かされました。肺の呼吸状態、喘鳴、「ぜこぜこ」する音が吸うときになるのか、吐くときになるのか、もしくは両方のときになるのかまで詳細に記録を付けたいと思いました。爪のチアノーゼの状態等、豆知識も身に着けることができました。実際モデルを使用したスクイ―ジングの仕方もとてもよく理解することが出来て良かったです。タッピング法など、個人的にも色々と教えて頂き、感謝しています。
  • いつもながら愛情のこもったご指導ありがとうございます。経験が少なく、実際の現場にいない事もありますが、心構えや技術の向上の大切さをひしひしと感じます。資料も有難うございます。また是非お会いして、現場で働く者としてお話を伺いたいです。ヘルパーとして知る事、知識など学べる機会があるので事務所の方々にも感謝します。
  • 実際に行ったことのない排痰ケアですが、清拭をする時に痰を出易くするマッサージ、体位交換は、現在扱っているご利用者様に行なえる事だと思いますので、清拭の時に早速試してみたいと思いました。無理なく自然な状態で行なえる事を知り、大変勉強になりました。
  • 緊急時の対応について教えて頂き、タイムリーな内容でした。備えはどんな時にも必要であり重要なものと考えるだけでは、実際には効果がありません。本当に有難うございました。微力ながらスキルアップ出来た気分です。こうした事もこれからも宜しくお願いします。
  • 地震の際の電源の取り方や吸引、ご利用者様任せではなく、どんなものを使用出来るのか知る事が出来た事も良かったです。呼吸器回路は今サービスに入っているご利用者様宅のものと似ていますので、注意点を教えて頂いて良かったです。
  • 呼吸器を使用しているご利用者様のサービスに入っているものの、肺の仕組みや排痰の方法をあまり知らなかったので、とても勉強になりました。体のどの部分に肺が位置するのか、どの部分に痰が貯まりやすいのかを知れたので、今度のサービスに生かしていきたいと思います。緊急時、停電になった場合の呼吸時や吸引器の使用法も情報として知る事が出来たので、落ち着いて対応出来るといいなぁと思いました。
説明に聞き入るヘルパーたち
  • 肺を知る事によって、痰が出やすくなることになるのだと知り勉強になりました。ヘルパーがただキレイに清拭をするだけでなく、痰のことも考える必要もあるのだなと思いました。ご利用者様の良いと思われる事を考えていくと、今回の勉強会からご利用者さんが気持ちよくケアを受けられる方法を教えて頂けたと実感しました。
  • 肺の位置が思っていたより上という事が分かりました。これを知れただけでも出席して良かったと思いました。痰が貯まりやすい場所など、これから意識してケアにあたれます。背中の筋肉をほぐすことやスクイ―ジングも興味深かったです。
  • 今回の震災で、サービス中はご利用者様の命をお預かりしているのだという事を実感しました。それぞれのお宅の緊急時の対応について、把握しているつもりでいてもうる覚えで実際は対応出来ないことがあったので、もう一度見直したいと思いました。又、マニュアルを新しくされたり、手動吸引器を新しく購入されたお宅が多いので、口頭で引き継ぐだけではなく試しに使わせて頂いて緊急時に備えたいです。排痰ケアについてはスクイ―ジングくらいしか思い浮かばず、とにかく難しくて手が出せないイメージでしたが、清拭、便衣、体交も有効だと知り意識が変わりました。観察のポイントを見直し、日々のサービスにあたりたいと思います。
  • 地震等備えに対しての準備が大切だと感じました。日頃気をつけている事が大切というお話があり、毎日の生活に流されずにいざという時(停電の時に何を使い、どうするのか等)のシミュレーションを自分なりに考えておく事が大切だと思いました。痰をとるために肺のイメージを形作り、どのようにどの状況で“ゼコゼコ”するか毎日の様子の観察も重要なことだと思いました。(背中、胸のほうでゼコゼコするのか、吸う時か吐く時になるのか等)排痰は呼吸を楽にしてあげられるので大切で、ヘルパーの日常の清拭や着替えがかなり胸郭の柔軟性がでるということが分かりました。色々と勉強する事により、ヘルパーの仕事はより細かな観察、本人、家族の言葉をよく聞いてそれに応えるべきケアをしなければと思いました。知識の大切さも感じ、毎日の細かな気遣いのケアが雑にならないよう丁寧にしたいと思います。

最近の記事

アーカイブ

おすすめ記事

1

あいの実が運営する放課後等デイサービス「あいの実ラズベリー」を利用してくださっている高橋幸太郎さんの ...

2

NPOあいの実は主婦たちが集まって一から作った訪問介護の事業所です。NPOあいの実にこれから関わろう ...

3

重症心身障害児・医療的ケア児とは?  「重症心身障害児」 とは「重度の知的障害」 ...

-平成23年-2011

© 2024 NPOあいの実