認知症の方への口腔ケア
場所:あいの実事務所
講師:イノマタデンタルクリニック院長 猪股裕士先生 事務長 奈良坂元美氏
今後益々必要になるであろう認知症の方へのケア。ヘルパーたちも認知症への理解を含め様々な学習が必要になります。今回は認知症の方の口腔ケアを学びました。
参加者の声
- できないことではなくできることを褒めたいと思った。焦らない事、おおらかな気持ちで声掛けして誘導していくこと(ゆっくりていねいに)や、意思と人格を尊重することの大切さもわかった。舌のストレッチ、マッサージを出来る範囲で教えて頂いたので役立てたいと思った。
- 認知症の方は無意識の中で生活しているので、習慣づけたり、声掛け等によって意識づけできるようにしたい。
- うがいの時にそのまま動きが止まったり、飲み込んでしまうのは感覚低下のせいだと分かったので、うがいの時に氷水まで無理だとしても冷たい水でやってみたい。今まで自分なりに行っていたが、手順通りに行うことが利用者さんにとって戸惑うことなくできると分かったので努力したいと思う。
- 認知症の方への口腔ケアは、集中力が必要ということや、いつも同じ手段・同じ人が好ましいということが分かった。鏡を見せたり、やって見せたりとアプローチをすることで無意識の世界に働きかけてゆくことが効果的だと分かった。又、認知症の方は大きな口を開けることが難しかったり、続けて開口することが大変だと分かったので利用者様限界を知ってタイミングを合わせてケアを行っていきたい。
- 歯がなくなると認知症のリスクが高くなるため、口の中の刺激を意識して行う(しっかりブラッシングを行う)ことが重要だと分かった。口腔ケアをしないと、残渣物が特にほほのところにたまるのでよく見て気を付けるようにしたい。ケア中に利用者さんの手が止まったら継続できるよう声掛けしてしっかりケアできるようにしたい。
- 口腔ケア一つでも、機能や感覚を刺激を与えてあげることができるとは発見だった。ケアに入る際、こうしたことを意識しているのとしていないのでは全く違うのでとてもよい勉強になった。
- 歯がなくなると、かまなくなり認知症のリスクが上がること、口腔ケアをしないと口の中に残った食べ物で窒息する危険もあることが分かった。
- 全部してあげるのではなく、出来ないところをサポートするようにしたい。でないところは口では言わず、出来ていることを褒めることを心がけていきたい。時間がなくても焦らずケアをおこなえるよう、ケアの時間配分を考え、口腔ケアのゆとりある時間を確保したいと思った。
- 認知症の口腔スキルよりも対応力が大切と分かった。残存機能を活用したケアを行えるようにしたい。薬の副作用などで口腔内の感覚が鈍くなっていることもあると知った。ブラシの力加減は自分の歯を磨くときと他の人のケアを行う時では違うのでご本人に確認しながら行いたいと思った。自分が緊張していたりあわてていたりすると、相手に伝わってしまうので、落ち着いて利用者様の人格と意思を尊重して行っていきたいと思った。
- 今ちょうどこのテーマにそった利用者様がいた。一つ一つ説明して頂くと、「なるほど、そういうことか」とうなずくことが多く、次回その利用者様に入った時には、こんなふうに対応してみよう、こんなふうに声がけしよう(ほめる)と思った。
- 今日実践舌くるリーナブラシは初めてだったが、力加減を何度か練習したら使いこなせるようになると思う。