介護職員等における医療的ケアについて
場所:南中山市民センター 研修室
講師:あいの実 看護師 金子真弓
NPOあいの実では医療的ケアを中心に介護サービスを行っていますので、たん吸引やカニューレ、アンビューバッグなどに関する知識を常に取り入れなければなりません。あいの実の看護師(痰の吸引等研修指導看護師)による研修を行いました。
参加者の声
- 医療的ケアとは、家族や介護人が必要な時に日常生活の中で吸引や経管栄養を行う事で、在宅・施設・学校で行われていると知った。また、医療は治療のため、医療的ケアは日常生活で生きる為に行うということも分かった。
- 吸引の範囲は、咽頭の手前までで、気管カニューレ内と、サイドチューブの吸引に限られているが、緊急の避難のためには、介護職員が奥まで吸引を行うことができる。しかし、死に直結する事態の回避にのみ限られる。介護職員が行える医療行為の範囲が徐々に、その必要に応じて拡大され、解釈をめぐって適切か否かの判断が難しい時代になってきている。そのために絶えず情報を取り入れて、それに応じていかなければならないことが理解できた。
- 緊急の非難について改めて考え、利用者さんの当てはめてみることができた。気管カニューレの使い方、アンビューバッグの容量など、何度も使わないととっさのときに使えないとおもうので、機会あるごとに関わりたいと思う。アンビューバッグは1.2.3.4で押して、5で離す(先生によるので指示に従う)。片手で十分入るそうなので覚えておきたい。
- ヘルパーがどこまでできるのか、できるとすればそれはなぜなのかが分かった。カニューレが抜けた時とか、アンビューを使用しなければならない緊急時に具体的にどうするべきかが分かった。緊急時でも最大5分の余裕があると分かったので、あせらずベストを尽くせばいいのだと思った。
- 生命維持に関する緊急の避難が最重要だが、知識と技術を習得して置かなければ救いようがない。死に直面する事態の回避のために必須であると理解した。3分で意識がなくなり、5分で心停止してしまう。10分しないと救急車は来ないので、その場にいる人が、私が救うのだ、と毅然とし冷静に対処したい。
- カフは膨らんだまま抜けるので、必ず空気を抜く。カフが破れていない限り抜けたカニューレを挿入してよいと分かった。
- あいの実では重症者のサービスが増えている為、もしかしたら自分にもそうした機会が来るかもしれないので、その時に怖がらず行うことができたら良いと思いました。
- 痰の色やにおいで、正常か異常かの判断ができると分かったのでこれからのケアに役立てたい。
正常→無色透明・白っぽい・やや粘り気があり・においなし
異常→濁りが強い・黄色や緑色・うっすら赤い・明らかに赤い・粘り気がある
逆にさらさらしている・いつもより量が多い・粘り気が強い・臭う - だ液が1日1ℓから1.5ℓ出ると知った。飲み込めない人はそれだけ吸引が必要であること、口からの吸引は食道に入りやすく嘔吐を誘発しやすいと知った。(カニューレ抜けについては)カフは膨らんだまま抜けてくるので、空気を抜いてから入れること、覆いかぶさる姿勢で垂直に挿入し、カフが挿入されたなら、カニューレの湾曲に従いひねりながら押し込むといったポイントも知ることができた。